金玉ねぢぶくさ 01 02 03 04 05   トップへ

オリジナル 翻字 原文(漢字や読み仮名等を補足) 現代語訳

ヘビ・カエル・ナメクジの三敵《さんかたき》は、いわゆる「三竦《さんすく》み」というやつで、要するに、ヘビ(グー)・カエル(チョキ)・ナメクジ(パー)のように、ジャンケンに置き換えればわかりやすいですね。

※「蝸牛」は一般的には「カタツムリ」のことを指しますが、ここでは「ナメクジ」のことを言っています。

チンと三敵の前置きがあって、やっと本編に入るのですが、アヤメやマコモが生えた池の描写は、

「五月雨《さみだれ》に 沢辺の真薦《まこも》 水越えて いづれ菖蒲《あやめ》と 引きぞ煩《わずら》ふ」

(五月雨で増水し、沢辺のマコモも水に浸かってしまい、アヤメと区別がつかなくなったので、アヤメを引っこ抜きたいのに、どれを引っこ抜けばいいか分からなくて困ります)

という『太平記』の有名な歌を意識しているのかもしれませんね。


『金玉ねぢぶくさ』巻七-二

[元禄十七(一七〇四)年刊、章花堂作]

※北海道大学附属図書館所蔵 (CC BY-SA) 適時改変して使用

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